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●プエルトリコという所
位置的にはカリブ海の中心。成田からニューヨークで13時間。一泊した後、4時間かけて、プエルトリコの空港でした。
気温30度、湿度80%が当たり前。気候は毎日変わりません。午前中は日差しが強く肌が痛いくらいですが、午後からは外にいても大丈夫です(でも汗は大量にかきます)。なぜか東京の方が暑く感じます。アスファルトや冷房の室外機のせいでしょうか?日によってスコールが降ります。運が悪いとビショ濡れになりますが、長くても20分程度でした。
カエルは国のシンボルで、公園などでは夜「コキ、コキ」と鳴いていました。カエルというと皆さん嫌なイメージを浮かべそうですが、実際の鳴き声は耳に心地よい程度で、決して不快な事はなかったです。お土産もカエルグッズがたくさん売られていました。
私達が滞在したのは首都のサンファン。観光地の為、物価は日本とほとんど同じ。しゃべる言葉や標識はスペイン語なのに、通貨はUSドルでした。アメリカの統治国という扱いなんだそうです(グアムと同じ?)ビーチに沿って高級ホテルが連なっていました。
●大会会場
政府が管轄している「パークセントラル」と日本でもおなじみの「YMCA」が会場でした。各4面と5面。両会場ともコートから出るとそこはすぐに屋外。つまりは天然の温度と湿度。靴も室内履きとは言ってもその辺りをうろうろした靴でコートに入る選手がほとんどなので、コート環境は日本と比較になりません。
特にYMCAは大会前日まで、空調設置(ただの大きめの冷房ですが)作業を行っていたので、木屑やダンボールのカスが微量ではありますがコートに残っていました。結果的に私はYMCAで試合はしませんでしたが、観戦している範囲では床に苦労している選手が多かったように思います。パークセントラルについても、マイク設備がなかったので、インターホンのようなものを無理矢理つけていましたが、故障の連続で、大会最終日にはほとんどの審判がドアの隙間から大声でコール(イメージできますか?)するというありさま。何度かヒンダーで揉めていました。
●国際交流
33カ国が参加。中南米の国が多かったように感じました。韓国チームは日本チームととても仲が良く、言葉は全然違うはずなんですが一緒に観光に行ったり、会場で応援したりして、とても楽しかったです。理由はわからないんですが、私は妙に韓国チームの選手に人気がありました。
小野選手はたくさんのお土産を持ってきていて特に自作の5円ネックレスは人気で大会最終日にはシャトルバスの運転手をはじめとした裏方さんやベネズエラの監督の息子さんまで着けていました(私もちゃっかりいただいてしまいました)。
●試合内容
個 人
男子:清水ベスト8、宇佐美ベスト16、ダブルス
ベスト8
女子:宮本10位、坂本べスト8、ダブルス 3位
団 体
男子:4位、女子6位、総合4位
清水選手は日本同様、格下の選手には絶対に負けない安定感がありました。団体戦でのカナダのNo.1ブライアン選手との対戦ではゲームポイントまで奪う活躍。相手の調子を見ながらのショットセレクション、サーブのコンビネーションが、ことごとくハマっていました。決してベストな体調ではなかったようですが、海外でも試合中に集中力を保つ様はまさにサイボーグでした。グリーンボールでも打ち負けないパワーと上のレベルで経験を積む機会に恵まれれば今後大物食いも十分期待できると思います。
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私、宇佐美はやはりパワー不足を感じましたが、相手をすばやく分析し、自分の展開に持ちこむというゲームは思った以上にできたのが収穫でした。カナダのケイン選手との対戦では久々にトッププロの洗礼を受けました。実力の差は全日本の優勝者と1回戦負け、以上だと思います。「世界との差」というのはイコール、アメリカ、カナダ、メキシコとの差で、既に3強の代表は20代前半の若いメンバーがメインです。日本が追いつくのは容易ではないと言えます。
男子ダブルスは団体戦で出番ナシでした。これには本当に拍子抜けで、私としても申し訳なかったです。今大会で日本はたまたまシングルスの順番が先で、(勝、勝)か(負、負)のパターンしかなかった為にこういう事に。
個人戦ではイギリスをストレート、グアテマラをタイブレークで破り宿敵ベネズエラとの対戦。前回大会では個人戦と団体戦で1勝1敗の日本ダブルス。今回も期待されましたが、ベネズエラのコンビネーションとショットセレクションが素晴らしく、意表をつかれてしまったケースが多くみられました。外人選手には珍しい、無表情な顔にもテンションがあがらなかった一因があるかもしれません。野田選手曰く、「コンビネーションに関しては大会No.1かもしれない」そうです。
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宮本選手は、体が思うように動かなかったようでしたが、圧倒的なショット力で序盤戦は相手を牛耳る感じでした。しかし、長丁場での競った場面で運がなかったというか、我々の応援が足りなかったのか(これは本気で。他国の応援はスゴくてコート内外の一体感があるんです)あと1点が取れなかったような感じです。
サイドアウトを取れても点を取れないというのは日本選手に共通した課題のような気がしました。私が見た個人戦のブルーディビジョン決勝、団体戦の対ボリビアシングルスNo.1とも本当に惜しい試合でした。
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坂本選手は、日本語が通じていました(というコート外の話は野田さんに譲ります)?!ドライブサーブを中心にした攻撃力はかなり通用していました。その証拠に個人戦準優勝のカナダのジェニファー選手相手にゲームポイントまで行っています(そのジェニファー選手も決勝で大接戦の末惜敗)。
ボールのスピードとセットアップした後のショットの率は完全に世界レベルです。全くの私見ですが、日本選手の中では現時点でUSオープンのプロディビジョンにチャレンジして一番勝てる可能性があると思います。
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女子ダブルスは、ご存知の通り個人戦3位入賞。すばらしいです。4決めの試合では1st楽勝、2nd
11-0からなぜかタイブレークに持ちこまれる嫌な展開でしたが、野田選手の攻撃的なショットとリズムを崩した右サイドへのシーリングがうまく機能しタイブレークはあっさりでした。団体戦でも安定した戦いぶりで、コンビネーションと2人の気力、集中力には恐れ入りました。個人ベスト4の残りの3チーム(アメリカ、カナダ、メキシコ)に関してはかなり実力が拮抗しています。
メキシコに関しては男女とも本当にダブルスがうまく完全に世界トップレベルです。早い展開から攻撃的なラリーができる点で上記の3チームとは少し差があるかと思いますが、男子に比べて世界との差はないと言えるでしょう。
●総評
あまり偉そうな事書ける身分ではないので、USオープンと世界選手権の違いについて両方を体験した数少ない日本人としてコメントさせていただきます。
共通点は「お祭り」本当にたくさんの国の選手との交流は言葉が通じなくても楽しいです(もちろん言葉が通じればもっと楽しいとは思いますが)。
USオープンはプロが出場しますので、当然レベルが世界のトップです。現在の男子プロツアーは以前の「サジー、クリフ」一辺倒ではなく混戦です。たくさんのハイレベルな試合(2回戦くらいでも)が楽しめます。プレースタイルも個性溢れる選手ばかりですので、一日中プロの試合の観戦をしても全然飽きないと思います。
世界選手権にはダブルスがあります。USオープンでも最近新設されたようですが、トッププレーヤーは賞金のかかったシングルスに照準をあわせるので出場しない場合が多いです。私が今まで見たダブルスでは今回の世界大会が一番ハイレベルです。意外と個人主義なんだなぁという印象はありましたが、カナダのペアは役割分担がきっちりしていて、「当分勝ち続けられるだろうな」と思いました。
あとはやはり選考会を勝ちぬいて選ばれた本当の意味での日本を代表する「選手」として出場する緊張感、責任感、充実感は言葉で言い表せません。日の丸背負ってなんてラケットボールを始めた当初は考えもしなかったですが、たくさんの人達に励まされてここまで来たもんだと妙に感慨深くなったりもしました。
あとは、USオープンもアメリカが主催ですのでかなりアバウトな感じがありますが、それ以上に世界大会は現地の協会が仕切ります。これには大きな地域格差があります。プエルトリコに関しては現地の人が観戦に訪れるという事はほとんどありませんでした。皮肉な事にYMCAのローカルな子供のバスケの試合(写真)の方がたくさん人がいます。前回メキシコの時は大盛り上がりだったそうです。また今大会は主催者絡みのトラブルが絶えませんでした。しかし現地協会も世界レベルの大会を開催するのは初めて。サッカーW杯の某社同様、処理能力不足だったと言えると思いますが、この点に関しては今後も改善されないのかもしれません。今後の参加選手には十分に覚悟しておいて欲しいです。
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現在、続編も執筆中です。ご期待ください!
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