2004世界選手権 大会参加選手レポート
■監督 棚原 康


今回の世界選手権は、監督としては精神的にも肉体的にも比較的、楽な大会でした。これまでは30時間以上もかけて移動したり、サラダを食べただけでお腹をこわしたり、会場が標高2000mを超えるような所にあったりと、試合以前にサバイバルのようなケースがよくありましたが、今回の韓国大会は食事や環境の面での苦労はほとんどありませんでした。また、韓国のプレーヤーで日本語が堪能な女性の方が、選手達の面倒を本当によくみていただいたので、非常に助かりました。さらに日本から大勢の方が応援に駆けつけていただき、選手達も心強かったと思います。
試合は男子の団体戦が残念な結果に終わってしまいました。特に男子は上位のアメリカ、カナダ、メキシコ以外の国の実力差があまりないため、ひとつ間違えると今回のような結果になってしまいます。しかしながら、選手達は全力で戦いましたので、全体としては満足しています。

最後に日本チームをサポートしていただいたスポンサーのニコン様、応援していただいた皆様と関係者の皆様に心より感謝いたします。本当にありがとうございました。

 

■男子シングルス代表 清水弘史


世界選手権大会を終えて
ご指導いただいた皆様、ご支援いただいた皆様、韓国で、日本国内でご声援いただいた皆様、本当にありがとうございました。

今大会の感想
近くで開催されたことで時差もなく、食事面なども余り苦労せずにすんだと思います。ただ、部屋やホテルにいる時以外は、意外とリラックスできなかったような気がします。

これからの抱負
競技会に参加することだけがラケットボールプレーヤーではないので、まずはクラブ内プレーヤーを増やすこと(底辺拡大)にますます力を入れていきたいと思います。選手としてはモチベーションの続く限りがんばりたい。

世界大会を目指す選手へ
人ぞれぞれだと思いますが、改めて自分が「日本人」だと思える場所だと思います。これは経験した者にしかわからないことですので。試合になれば個と個のぶつかりあいです!

 

■男子シングルス代表 吉村 勝


今回、初めて世界選手権参戦で、正直緊張しまくっていた。今まで経験したことのないプレッシャーを感じていた。韓国へ到着し、他のメンバーと合流するまでは本当に不安でいっぱいだった。そんな不安を払拭してくれたのが他でもないジャパンメンバーの方たちでした。大会前日、まるでホームコートのように楽しそうに練習し、いつもと変わらない言葉で声をかけてくれた。自分の感じていたプレッシャーは自分自身が勝手に作り上げた妄想に過ぎず、現実はやっぱりラケットボールは楽しいスポーツだ!と我に帰ることができた。おかげで試合のほうもかなりリラックスでき、充分に力を発揮できたといえる。勝敗も大切なのだが、なによりもプレーしていて楽しかった。
大して言葉の通じ合わないもの同士がお互いのショットで、プレーで会話しているような、それで分かり合えたような気がした。ゲームが終わればしっかり握手をし、抱き合いお互いの健闘をたたえあった。実際対戦したプレーヤーはもちろん、観戦していたプレーヤーの中にもチングー、アミーゴ、フレンドと呼べる人たちができた。やっぱりラケットボールはすばらしいスポーツだと改めて実感した。
周りで観戦、応援している人たちも実に楽しそうで、特にチームメキシコは表現力も豊かで1プレー1プレーに一喜一憂しまわりを巻き込んでの観戦でした。プレーする楽しさは当然ですが、観戦、応援する楽しさを知っている彼らに共感し、私もいつの間にか陽気なメキシカンになり一緒に応援を楽しんでいました。レフリーやトーナメントコーディネーターもゲームを盛り上げるのに一役も二役も買っていた。こういった観戦風景の盛り上がりは誰もがその場にいればわかるはずのものだ。実に楽しい。だから私はもう一度参加したい。今度は誰もが認める立場で。
最後に、監督、チームジャパンの皆様、心強い仲間として本当にありがとうございました。そして全国のラケットボールプレーヤーの皆さん、やっぱりラケットボールは楽しいです。ニッポンのトーナメントも盛り上げていきましょう!

 

■男子ダブルス代表 小野剛嗣

IRF 第12回世界選手権韓国大会に参加して。
今回、ダブルスに選ばれ出場した小野です。
韓国まで応援に来ていただいたり、寄付や募金をしていただいたり、励ましの言葉をいただいたり、本当にたくさんの応援ありがとうございました。
その応援に応えようと頑張ったんですが申し訳ない成績になってしまいました。
今回の韓国大会は、前回のプエルトリコと比較しても、日本と近い(2時間のフライト)ことで時差ぼけや飛行時間の長さによる疲れがないことと、食事が日本とあまり変わらないということで、前回より「力」を発揮できるのではと思い、勇んで行ったにも関わらず、成績は惨憺たるものになりました。個人戦の1試合目のグアテマラとの試合で勝てる試合を落としてしまい、リズムと二人のバランスが微妙にずれてしまい、力ばかりが入ってしまい(コートのボールの弾みがいまいちだったこともあり)実力を出せないまま、修正も出来ないまま終わってしまいました。言い訳になりますが、対戦した各国は穴(バックサイドが弱い)があるにも関わらず、それをカバーするだけの力強いフォアのボールを持っていました。ダブルスの場合展開が速くなるのでボールの強さは大きな武器になります。それに負けないようにと、したのですがだめでした。

シングルの清水君は安定した実力(プロツアーに参戦している力)をみせ、吉村君も初参加とは思えないほど大会に溶け込むことが出来、充分実力を発揮していたと思います。特に団体戦でのインドの選手との試合は感動させられました。また、参加者から「勝、MASARU」と呼ばれ人気をも得ていました。
一方、女子も坂本さん野田さんのシングル、橋本さん宮本さんのダブルスの4名共にすごく頑張っていました。野田さんは腰、宮本さんは足、橋本さんは膝と故障を抱えながらの戦いでした。その中でアメリカ、カナダ、メキシコ、チリの次になったのは立派であると思います。それに、まったく敵わないと言う訳ではなく、あと一歩で勝てるのではという可能性が充分にあったと思います。強いボールで相手を崩すことができれば勝てたと思います。

今回、会場がひとつで、しかもシャトルバスの運行が頻繁じゃなかったため、朝から夜までほとんど会場に居ざるを得ず、そのため、疲れはしましたが、試合をたくさん見ることができました。前回は会場が分散していたため各国の選手の顔は見ても力を見れませんでした。ほとんどの選手のその力を今回はみることができました。
各国共に若いけれども、ほとんど前回と同じ顔ぶれで、その実力はそんなに上がってなかったように思いました。アメリカ、カナダ、メキシコはやはり強く、他の国を寄せ付けないが、後はチャンスさえあれば4位まで上がれる可能性があるように思いました。
今回、特に感じたのは、動きのスピードが日本の選手とは比較にならないほど速いということでした。私などは特に遅いほうですが、清水君でも速く見えないのです。速い動きは安定したセットアップをつくれるのと、相手のキルをチャンスボールにさえしてしまうことができます。特に、アメリカのジャックは凄かった。清水君との試合でも清水君の動きが調子悪くスローのように見えてしまうほどでした。
あと感じたことは、フォアハンドのボールの強さと安定感です。バックは初心者のような振りでもフォアは超一流なのです。甘いボールはほとんど決められる安定感がありました。日本だとどうしても、欠点や弱点を直していく練習をしていきますが、他の国は長所を兎に角引き出していく練習をしているのだろうと思われました。その長所が、弱点をカバーしてまだお釣りがきているのですから脅威です。また、長所を伸ばすほうが楽しく練習できるのでしょう。しかし、アメリカ、カナダ、メキシコの選手に穴はありません、その上に強いボール、速い動きが加わります。お手上げ状態になってしまいますがそうも言っておれません。そういう選手を育てないといけないのでしょうが・・・今の日本では大変厳しい状況です。

女子の場合、シェリルは安定した強さがありましたが、男子のように付いていけないような速い動きとかがある訳ではないため、ショットを磨けば十分に戦えると感じました。ただ、ボールの強さは必要だと思いますが・・・。バックサイドから崩すことが出来れば勝てると思います。

これからの日本にとって強い選手を育てるには、プロまでいかなくてもセミプロぐらいになって、トレーニングが充分にできる環境がないと強国には通用しないと思いました。働きながら、余暇の時間にラケットをする程度では、強くなるのに限界があると思います。よほど、経済的に余裕があればの話になると思います。少年野球や少年サッカー選手がプロになるには最低でも始めないといけない年齢が10歳ということですから、ラケットボールも10歳ぐらいから選手を育てられるような環境を作らないといけないなと感じました。そのためにも、子供も大人も楽しめる魅力あるスポーツにしたいなと、微力ではありますが頑張ろうと決意を新たに帰ってきました。

 

■男子ダブルス代表 船谷貞夫


全国のラケットボーラーの皆さん、ごきげんさまです!毎度、船谷です。
はじめに、お礼を申し上げます。大会に募金していただいた方々、応援してもらった方々、そして協会、監督、スポンサーの方々・・・ありがとうございました。
また、参加するにあたり協力してくれた家族、小野さんにこの場を借りてお礼申し上げます。大会の内容など、詳しいことはこの文面では書ききれませんので、聞きたいかたは直接、船谷までよろしくお願いします。

大会の結果ですが、上位入賞組であるアメリカ、カナダ、メキシコが安定した力を出しました。そして、日本勢を苦しめた南米系の国の力も相当あります。日本チームは上位入賞するには至りませんでしたが、個人の能力、技術の差は上位チームとは決して大きくはないです。この文章を読まれている日本のラケットボーラーも同じだと思います。ただし、ほかの国の選手達を見て、違いを少し感じるところは、個性的な選手が多い、フォームはバラバラであるが色々なゲーム展開に対応する力があることです。練習方法の違い、経験量の違いを感じます。これから日本のラケットボーラーも科学的なことを取り入れるなど、新しいことをやっていきましょう!!

世界大会に参加し、スポーツで競技しふれあうことによって、人種、言葉の違いを感じない親近感、臨場感を経験し感動することが多かったです。近い将来オリンピック競技になることを期待します。また、これからはラケットボールの発展、貢献のため今回の世界大会など今までの経験を生かせたらいいと思います。

最後になりましたが、詳しいことは直接船谷に聞いてください!
その前にラケットの練習をがんばってから・・・・・よろしくです!!

 

■女子シングルス代表 坂本登志子 (写真:大会優勝者シェリル・グルナス(米)と)


大会の感想
参加は前回より少なく、こじんまりとした大会でした。会場も小さく、せっかく見にこられた方がコートサイドで見られず不自由な思いをされていたと思います。ウォームアップをするスペースもなく、ちょっと姿をくらまして秘密の場所でストレッチをしたりしていました。
女子はUSA、カナダ等がまったく雲の上、、、ということがなくなったと思います。うまく攻めればよい勝負ができるし、勝てると思います。男子は、ん〜全体にパワーアップ、スピードアップしているので、下位のチームも侮れない!見ているほうは楽しいけど、するとなれば大変!日本男子、がんばって〜!!
しかし、なにはともあれ、時差もなく、食事もおいしく、平地ということでよい体調で望めました。ありがとうございました。

抱負
見たり感じたりしたことを少しでも多くの選手に伝えたい。良い選手を育てたい。特にジュニア。各スポーツクラブの方、是非お願いします。

アドバイス
女子選手、上を目指すなら経験!どんどん海外の試合にも出て、体で目で感じてください。手が届かないほどの遠い道ではないはずです。海外へいけなくても自分で考えて、良いプレーができるようにしましょう。

 

■女子シングルス代表 野田悦子


今大会の感想
出場した過去2大会に比べて、今回は飛行時間が短く、時差も無く、すんなりと試合前の調整に入れたことで、大会期間中も心身共にいい状態で臨めました。
また韓国でも日本でも応援して下さった方々の声援と真剣な眼差しはとても励みになり、誇りをもってプレーする事ができました。感謝の気持ちでいっぱいです。

これからの抱負
韓国大会に向けて信じて練習してきたことが生かされて、自信になりました。まだまだ、もっともっとうまくなりたいです。

これから世界大会を目指す選手へのアドバイス
・自分を信じ、自分の土俵で戦うこと。
・最初から最後まで大会を楽しむこと。

 

 

 

女子ダブルス代表 宮本比露美


世界選手権2004韓国大会にダブルスで出場させて頂いた宮本です。
成績は、女子ダブルス個人戦5位、女子団体戦5位という結果でした。
私たちのダブルスは、個人戦ベスト4をかけてメキシコと対戦しパワーに押されて敗戦、5−8順位決定戦ではサーブで崩し攻めていく理想的な展開でプエルトリコ、ドミニカに続けて勝ち、5位となりました。団体戦はベスト4をかけてチリと対戦し、シングルスで1勝1敗となりましたがダブルスで敗戦。5−8順位決定戦では韓国に続き、強豪のボリビアを倒し5位でした。
今回は初のアジア地区開催の世界選手権であり、欧米各国の選手は、時差ぼけや食事の違い等で体調維持に苦労していたようです。そのような中、印象に残ったのはUSA男子No.1シングルスのJack Huczek選手です。IRTプロランキング2位の実力どおり、軽快なフットワークと柔軟なリストワーク、そして何よりもセットアップの早さが特に目を引きました。体格的には私たち日本人と差はなく、日本人選手の目標とできる選手です。
総括的に、USA、カナダ、メキシコの強さは別格としても、他国特に中南米の国々の選手は日本人選手と比べ、はるかにスピードとパワーがあります。基礎体力の差はもちろんありますが、それ以上に中南米は交流が多く、アメリカで行われている様々な大会やプロツアーに参加しやすいので、常にハイレベルな中で刺激を受けながらプレーすることが出来るという環境の差があります。特に女子は、それらの国々で若い選手がどんどん出てきており、日本としても、今後、男女とも力のある若い選手が台頭してくることが望まれます。

今回の世界選手権への参加にあたり、日本国内でいろいろな方々から心温まるご支援ご協力を頂き、選手一同深く感謝しております。また、韓国開催ということで大勢の方々が日本から来て下さり、熱烈な応援を頂きました。 おかげ様で大変心強く試合に臨むことができました。この場をお借りして皆様に心よりお礼を申し上げます。更に今回、スポンサーの株式会社ニコン様より多大なご協力を頂き、すばらしいユニフォームをご提供頂きました。速乾性のある機能的な素材で作られた動きやすいデザインのユニフォームで、他国の選手からも高い評価を受けました。ありがとうございました。

今後のラケットボールの普及と発展のためには、皆様のご理解とご協力が必要不可欠です。私自身も出来る限りの協力をさせて頂くつもりでおりますので、皆様にもいろいろな形でJARAへご支援を頂ければと思います。本当にありがとうございました。

 

■女子ダブルス代表 橋本いつよ
世界選手権2004韓国大会にダブルスで出場させて頂いた橋本です。
今回で3度目の出場になりますが、体調維持には毎回苦労しています。長丁場の世界選手権では緊張感を持続させることが大変難しく、気を抜くと怪我をしたり体調を崩します。食事や気候、時差などにも左右されやすく、最終日まで体調を維持させることは大変なことです。今回の女子チームは過去2大会と同じメンバーでしたのでチームワークも良く、女子団体戦では5位という成績を残すことができました。

今大会では嬉しい出来事が2つありました。ひとつは日本チームの応援にたくさんの方々が日本から来て下さり、大声援で私達をバックアップして下さったことです。異国の地で戦う8人の選手にとって本当に心強く、大きなパワーとなりました。皆さんありがとうございました。

もうひとつはユニフォームのことです。毎回スポンサーのご協力を頂きユニフォームを着用させて頂いておりますが、今回スポンサーの株式会社ニコン様よりご提供頂いたユニフォームは特に品質が良くて着やすく、速乾性があり試合中にも暑さを感じることなく、大変快適でした。日本と同じように湿度の高い韓国ではとても汗をかきやすく、汗でユニフォームが重くなってしまいがちで、プレイにも支障をきたす恐れがあります。その点、今回は高品質のユニフォームをご提供頂いたことで、最後まで気持ち良くプレイさせて頂くことができました。デザイン面でも外国選手の評判は上々でした。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

最後になりましたが、今大会の為に皆様より多大なるご協力を頂きましたことは、選手の1人として大変嬉しく思っています。また、いろいろな面でサポートして下さいましたJARAの皆様にも心から感謝いたします。皆様のご支援がこのように選手の派遣につながったということを私自身改めて心にとどめ、これからもラケットボールの普及と発展に最大限の努力をしていきたいと思います。ありがとうございました。
 
応援ありがとうございました!!